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紹介  
7
  僕は絵を描くのが苦手だ。でもイラストレーターにとって、アイデアと感受性と眼識をうまくマッチさせることができれば、絵が下手だということは必ずしも重大な欠陥ではないと思う。好奇心があれば、苦手なことにでも手が出せるというわけだ。

僕たちはアイコンやシンボルマークに取り囲まれて暮らしている。街中もコンピューターもシンボルマークがあふれていて、僕たちの視覚文化の重要な部分を占めていると言える。そこで、そんなアイコンやシンボルを別なやり方で、もっと完全な、変わった、率直な、皮肉な、馬鹿げた、新しい意味を持たせる組み合わせを試してみようと思った。自分の意図に沿うように、描き直したり、もっと良くしたり、破壊したりする。いろんなやり方で捉え、変質させる。

ここに掲載したイラストの大部分は Nativa という、雑誌とファンジーンの中間を行くような、バルセロナで生まれるインデペンダント・ミュージックの刊行物のために描いたものだ。だから有用性を持ったイラストだと言え、特集記事やコラムを補完したり、表紙を定義したり、単にスペースを埋めるために使われた。短時間で思いつき描いたものばかりだ。掲載記事のテーマを各イラストに付記した。

シンプルなフォルムと色使いは限界を意味するものではなく、この種のイラストが持つコンセプト表現の可能性を表しているのだと思う。

同様の試みを実行している仲間にペレ、パトリック・トーマス、フアン・カルドナ、Un Mundo Feliz(幸せな世界)という名のグループの元に集まった連中がいる。僕がまだ知らない、以前から活躍している優れたクリエータも大勢いる。だからこの本も、黒と赤で印刷されたささやかな出版物でしかないだろう。

 

Xavier Alamany
Graphic designer